エリック・カール氏が旅立たれました
「はらぺこあおむし」などの絵本で知られるエリック・カール氏。
2021年5月23日マサチューセッツ州ノーサンプトンの自身のスタジオにて、家族に囲まれながら静かに息を引き取ったそうです。91歳。
小さい頃から、エリックカールのこの画法で生み出す世界が大好きでたまらなかったです。
紙を自由な発想で色付けして、その紙を切って貼るというコラージュ手法によって絵本の中のキャラクターが生み出される。
どのページをめくっても、カラフルでハッピーな絵本たち。
そのエリック・カール氏は私のおじいちゃんと同い年だったということをこの悲報を聞いて知りました。
「そんな偶然もあって、大好きだったのかもしれない。」と改めて感じました。
2017年には、世田谷美術館で開催されたエリック・カール展に行った日のことが思い出されました。
今回改めて調べてみたところ、エリック・カール氏のスタジオのあるノーサンプトンから約12km東にあるアマーストという地に2002年、彼自身が創設した美術館があるそうなのです。https://www.carlemuseum.org
ボストンからも少し離れていて行きにくい場所のようですが、いつか行ってみたい場所です。
本棚のように絵本の記録を残しておきたい
1歳7か月の息子と一緒に毎日毎日たくさんの絵本と出会っています。
もともと絵本が好きな私は、息子と絵本を読んでいるうちに、
「私って絵本が本当に大好きなんだ~」と感じ、絵本を選んだり読んだりすることが癒しの時間になっていることに気が付きました。
息子用の絵本の中に自分が楽しむ用の本を忍ばせて借りることもあります。
それを息子も一緒に楽しんでくれるとさらに喜びを感じます。
自分の部屋や子ども部屋を、本や絵本でいっぱいにすることが夢でした。
しかし本は何より重くてかさばります。
しかも今住んでいるような狭いマンションには、ただでさえ収納が少ないので、本も増えすぎないように気を付けて買うようにしています。
本や絵本を手元に置いておくように、記憶に残しておきたい本を、記録としてここに残しておきたいと考えました。
「Where Are You Going? To See My Friend!」
その最初の絵本としてエリック・カール氏の絵本を選びました。
「Where Are You Going? To See My Friends」
親日家のエリック・カール氏であったから実現した絵本なのかなと背景を考えると心が温かくなります。

いわむらかずお氏の絵本の丘美術館というのが、栃木にあるようです。
日本を訪れた際、絵本の美術館があることに驚き、それに感化されて自分で絵本美術館を建設したというエリック・カール氏。
2人の絵本作家には共通点がありそうです。
左びらきではエリック・カール氏のどうぶつたちが「Where Are You Going?」「To See My Friend.」といいながらともだちを集めて、
右びらきでは日本の絵本作家であるいわむらかずお氏のどうぶつたちが「どこへいくの?」「ともだちにあいに。」と進んでいく。
絵本の真ん中でみんなが出会い、歌を歌ったり、踊ったり、楽器を演奏したり、みんなが混ざって交流し、楽しい様子が描かれています。
前から、後ろから、どちらから読んでも真ん中の楽しい音楽の世界に行き着く絵本です。
息子は1歳4,5か月のころ、この絵本の女の子がタンバリンを演奏する様子を見て、真似していました。

タンバリンを用意して「タンバリンの輪」という歌を一緒に聴きながら、”タンタン”とか”シャラララ~”とタンバリンを上手に叩いていました。
日米の絵本作家の合作という、少し変わったタイプの絵本。
エリック・カール氏の色あざやかなどうぶつたちや男の子。
いわむらかずお氏の温かみのある繊細なタッチのどうぶつたちや女の子。
2つの全く異なる画法で描かれた登場人物たちが自然に融合します。
絵本の中で国際交流ができるなんてとっても素敵です。
これからの時代を生きる子どもたちにとって、日本人以外の人と日常的に関わることは決して特別なことではないと思います。
むしろ自分の文化を理解し、相手の異文化を受け入れられる寛大な心が不可欠です。
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