カンボジアでの音楽の授業|目の前の彼らは、未来を創る宝物

カンボジア

ティスタが目指しているもの。

 

それぞれの学校の責任者の人の意向を踏まえた上で、

子どもの、自ら将来を切り拓いていく力を育む。

 

押し付ける教育はしたくない。

自己満足なだけの支援は嫌だ。

 

先生の十分いない学校で先生をする。

なんていうのは、良く聞こえるけど、本当はその先を考えなければいけない。

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今年のティスタの夏のツアーでは、音楽・ダンス・日本文化・スポーツ・図画工作がテーマになって、参加者の方々とテーマに沿った授業が完成していきます。

 

答えのない問いに取り組むことで、自らが考えた答えを生み出す。

創造力だったり、チームワークだったり、プレゼンテーションのスキルだったり、新しいものを提案する力だったり、主要科目ではない科目から学べることは想像を超えて沢山ある。

社会に出て、個人として働く立場になったとき、こういう力が欠けていてはいけない。

 

そういう力を育てる教育を“情操教育”と言う。

 

「JICA 情操教育」で検索したときに、最初のページに出てきた記事は、ほとんどがカンボジアのあちこちの州の話だったことにはびっくりした。

 

どうやら、長く続いた内戦のお陰で、そっちの方の教育には時間を割けなかったり、教えられる人材がいなかったりしているらしい。

 

そんなカンボジアも、1991年の独立後に目指してきた「復興」から、2015年には「産業の開発」を目指す段階へとシフトしてきている。

 

人の移動が益々活発になる現在の世界の中で、アジアの一国としての役割を果たしていかなければいけないということだろう。

 

 

私には何ができるかなぁ…。

 

最近は音楽の授業をする機会が多くて、その中で、チームワークや創造力を育んでいけたらいいなと、奮闘中です。

 

例えば、カンボジアに住んでいる日本人の子たちのクラスで、こんな面白い時間がありました。

季節的なことも考えて、(カンボジアには雨季と乾季しかないけど)「とんぼのめがね」を鑑賞しました。

 

♪とんぼのめがねは水色めがね、青いお空を飛んだから、飛~んだからっ♪

 

これだけの簡単な歌詞が3番まであります。

歌って、歌詞を少し確認して…最後に4番目の歌詞を自分で考えてもらうということをしました。

 

結果:

①緑色めがね→緑の葉っぱを見たから(6年生)

②虹色めがね→虹の橋を渡ったから(4年生)

③黄色めがね→太陽を見たから(2年生)

④白色めがね→冷蔵庫を食べちゃったから(3年生)

 

冷蔵庫を食べちゃったからって…

君の家の冷蔵庫は白色なのね。

いろんなこと考えて笑っちゃったけど、

「分からなーい」と言われるよりはずっといい!

意外にもみんなが進んで考えてくれたことに、ほっとしたし、それぞれの答えを見ることに、何よりも私がわくわくしました。

 

 

 

さてカンボジアの子どもたちのクラスでは、リズムや音階をちょっとずつ取り入れています。

聞くところによると、カンボジアの公立学校では、小学校6年間で歌う歌は2,3曲程度。教科書に楽譜も載っていないため、その曲を知っている先生は教えるけど、そうではない先生は教えないとか。先生によって違う曲になっていることもあるみたい…。口承なんでしょうね。

ちょっとでも楽譜が読めたら、自分で音楽を奏でることもできるだろうな、と思って。

中には音楽が大好きな生徒もいて、「この曲歌って!」「新しい曲教えて!」って子どもたちもたくさんいるからね。

嘘みたいな話だけど、まだまだ「ドレミファソラシド」が苦手な子どもが多い。(これの面白い習得の仕方、模索中…)

英語や日本語の授業では、自信がなくてもみんな“自分を当ててー!”と物凄い勢いで手を挙げるのに、この「ドレミファソラシド」を一人で言うように当てようとすると、「…できない…」となる。そんなしゅんとした姿初めて見るよ…。

 

8月に入ってから「おもちゃのチャチャチャ」を何度も何度も練習して、この前いよいよリズム遊びにシフト!

“おもちゃチーム”と“チャチャチャチーム”に分かれてリズム合戦。

これがなかなか面白かったみたい。

新しい生徒でも“チャチャチャチーム”で漏れなく参加!

 

今後、英語の歌もやってみようと考えています。

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音楽の授業では、どんな歌を子どもたちに残してあげられるか、ということを考えながら選曲します。

小さい頃に習った歌って、大人になってもどこかに残ってると思うし、

その歌を歌ってた当時のことを、何年も経ってから、その歌とともに思い出すってこともある。

 

この曲をぜひ、子どもたちに!というものがあれば、教えて下さい。

 

 

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